空白の3年間
どーも。3年ぶりのykです。
なぜ3年間のブランクが出来てしまったか。
何の説明もなしにTwitter、ブログを放置し消息を絶ってしまったykさん。
ブログを見に来てくれていた世界中のykファンからも心配の声が殺到したとかしないと か。
簡潔に言うと僕が琵琶湖を離れ、釣りから離れたのは闘病が原因でした。
黄金の右手に違和感
右手の異変に気付いたのはもう10年くらい前と記憶してます。
14年ほど前、ダーツを始めてやりました。
どっぷり沼にハマるように毎日のようにダーツバーへ行き、片っ端から強い人たちと対戦
してボコボコにやられる日々。
どうしたら上手くなるんだろうと試行錯誤し何度も何度も繰り返しの反復練習。
ダーツを初めて半年ほどで「脱初心者」と呼ばれるくらいのランク(ダーツ界隈ではAフライトと呼ばれます)まで上達したダーツ。
そこからさらに練習や対戦を重ね、3年ほど経つとプロライセンス取得可能レベル(AAフライト以上)まで上達。
さすがykさん。天才的でカリスマだね。と言われたかどうかは忘れましたが。
そんなこんなで順調に上達していったダーツですが、4年くらい経ったあたりから上達が 止まりました。
何をやっても上手くいかず、何なら「出来てたことが次々と出来なくなっていく」という
感覚。
どんどん下手になる。
右手に違和感が出始めました。
イップス
結論的には局所性ジストニアだった僕の右手ですが、当初はそれがわからずスポーツの世界によくある「イップス」と思ってました。
イップスはよく心因性(メンタル)のもので極度の緊張で筋肉が硬直すると思われており、特定の動作をするときに事象が出てきます。
ゴルフのパターが有名ですね。
僕の場合、ダーツを手に持ってグリップするときに指が硬直し、柔らかく包み込むように持とうとしても指が硬直して真っすぐに伸びてしまう現象が出てました。
ダーツを持つと震えもでました。
そんな状態でダーツを投げたとしても思い通りのところへは飛んでいくわけもなく、何なら投げたダーツはボードまで届きません。
「完全にこりゃイップスだ」と思い、イップスを克服したプレイヤーなどの話を聞き、あれこれと試す日々が過ぎていきました。
ダーツを辞めて釣りへ
友達なんかと楽しくワイワイするダーツならできる。
狙ったとこに行かなくても楽しんでするエンジョイダーツもダーツの中の一つの楽しみ方。
そんなダーツをするようになり、少しずつダーツから離れていきました。
そして、ぽっかりと空いてしまった隙間を埋めたのがバス釣りでした。
まったく違う世界のスポーツですが、ルアーフィッシングは僕にとってダーツに取って代わる「どっぷりハマる沼」になりました。
いつしかダーツにはまったく行かなくなり、アホほど釣り場へ通う日々。
何かしらの趣味を始めると極めたくてしょうがない性分らしく、尋常じゃないほど通い詰めてしまう。
どうせ毎日通って釣りするんなら情報共有するようなことをしたいなと始めたのがこのブログ。
釣りにブログにと忙しい日々を送りました。
局所性ジストニア
釣りに行きまくった結果、右手指、右手首、および右ひじが腱鞘炎になりました(笑)
整骨院って高いんですね。
整骨院へ一回行ってみたものの高額請求にビビってしまい、何とか保険適用でいけないかと整形外科へ行ってみました。
あっさり絶対安静を言い渡されました。
それでも釣りへ行っては整形外科へ行き、と繰り返してるとき、ふと先生に「ダーツを持った時、手指が震えてちゃんと持てない」といったことを相談してみました。
整形外科の先生なので専門ではないが「書痙じゃないか?」と言われました。
書痙=局所性ジストニアのようなもの、といった知識はあったので何科を受信すればいいかを聞いてみたところ脳神経内科に行けと言われました。
ただ、書痙も見れるところと見れないところがあると思うようなことを言われたと思います。
そして滋賀県内の病院をあちこち調べて、とある脳神経内科のクリニックへ行きました。
脳神経内科から外科へ
脳神経内科と外科。
内科と外科ですから病気に対してアプローチが違います。
内科は薬などを処方しどうにか症状を抑えてQOLを高くしていくといったアプローチ。
外科は切って病気を完治させることが最大の目的。
内科へ通いだしてから色々と調べ、局所性ジストニアを外科手術によって完治を目指すというのがあることは知ってましたが、薬で何とかならんかと数年通いました。
脳神経内科へ通うのをきっかけに腱鞘炎もあったことから、一度釣りから距離を置こうと 決め、ブログやTwitterからも離れました。
数年通い、飲む薬もどんどん増え、薬のせいもあり睡眠がおかしくなりました。
そしていよいよ薬を飲むことに我慢できなくなりジストニアで超有名な脳神経外科医の「 平 孝臣」先生にアプローチしました。
平先生が火曜日だけ三愛病院(埼玉)にいらっしゃると聞き、意を決して受信してみました。
定位脳手術とは
聞きなれない手術名ですよね。
簡単に文字にすると
1 頭に固定用器具を装着します
2 固定用器具を手術台に固定します
3 頭皮をメスで切りドリルで頭蓋骨に穴をあけます
4 針金みたいなのを脳に刺し、悪い部分を低温やけどさせます
5 あいた頭蓋骨の穴にセラミックで蓋をして完了です
平先生の受信をした際、こんな説明を受けました(もっと詳細にですけど)
そしてそのまま手術を受けたいと伝え、仕事の都合もあるので2021年12月の年末ぎりぎり にアポを取りました。
手術から半年
2021年12月27日 入院
2021年12月28日 手術
2021年12月31日 退院
下の写真は固定用器具を付けたところです
麻酔を打って器具を固定しますが頭蓋骨まで針が到達し、1ミリもずれないように固定されます
これがまた麻酔が意味ないくらい痛いし、頭をギュウギュウに締め付けられます
4泊5日であっさりですが、大手術をしたとは思えないスピード感で退院です。
これはたぶん平先生の腕がいいからと思ってます。
詳しくは知りませんが、この世界ではかなり有名な先生のようで、手術のときに海外から
観察に来る脳外科医がいることもあるようです。
平先生には本当に救われたと感謝しかないです。
おおげさな話ではなく人生を変えてもらえたと思ってます。
さて、年末ぎりぎりに受けた定位脳手術。
最初の数か月くらいは脳の一部に浮腫みが出て、浮腫みのまわりの神経を圧迫して様々な副作用でると聞いてました。
「字が書きずらい」「舌がまわらない」「歯磨きの際に喉をつく」など。
僕も上記のような副作用が出ました。
とは言え、気を付けてゆっくりやれば抑えられるレベル。
僕は副作用が軽い方だったと思います。個人差があるようです。
そして普通に生活をするなかでそれらの副作用は薄らいでいきました。
半年が過ぎるころ、家の近くのネットカフェへダーツを持って行ってみました。
そういや昔はダーツうまかったんだよな、リハビリついでに投げてみよ、くらいの感覚。
一投目。
目が飛び出るほどの衝撃が走りました。
プロダーツプレイヤーを目指して
手術から初めてのダーツ。
一投目。
かれこれ数年ぶりに投げた一投目で指先から伝わるダーツの重みやタングステンの質感。
放物線を描いて飛ぶダーツ。
失われた感覚、忘れてしまっていたダーツを飛ばすことの喜び、いろいろな感情や感覚が
全て集約された一投でした。
一撃ですべてが戻った感覚が得られました。
厳密に言うとダーツのレベルはやっぱり落ちてますが(笑)それでも感覚が全部戻ってきた ような衝撃でした。
「おいおい、これなら何でもできちゃうぞ?」と思いました。
それと一緒に「ダーツのプロを目指していたあの時」の感情も戻ってしまいました。
今後のブログについて
ダーツのことや釣りのことを書きたいと思っています。 ペースはゆっくりになるでしょうがブログやバス釣りはやめません。 プロテストを近々受けに行くと思います。
3年もほったらかして応援してくれとは、なかなか言いにくいところですが、温かい目で 見守ってくださることを願っております。