【藻刈り】琵琶湖の水草除去の必要性
どーも。ykです。
今の季節になるとウィードが生えはじめる琵琶湖。
それに合わせるように始まる琵琶湖の藻刈り。
以前、【琵琶湖の藻刈り(水草)問題】滋賀県よ、何故そこに金をかける?を書きましたが、アクセスログを見ると検索されて見に来てくれる方も増えてます。
そして、この記事がツイッターで「ちょっぴりだけバズった」状態になり、アクセスが急増しました。
なので、今回はその記事の続編的な記事となります。
前回、藻刈りがどういったものかを簡単に書きました。
そのときにツイッターのフォロワーさんから、たくさんのDMやリプをもらいました。
その中でも「なんでウィードも生えてない状態なのに藻刈りしてるんだろう」といった意見?質問?を実はたくさんいただきました。
私に聞かれても、わかるわけがありません(笑)
専門家でも何でもない普通のオッサンであるyk。
前回記事は「藻刈りって何でしなくちゃダメなんだろう」という好奇心をきっかけに滋賀県に問合せをして、「目からウロコ」の部分がたくさんあったので琵琶湖のバスアングラーの皆さんと共有したいがために記事を書いたのです。
聞いてくれた方へ上記のような回答をしても、何も解決しないし、誰も幸せにはなれないので、今度は「ウィードが少ない状態で、なぜ藻刈りするか?」を調べるべく滋賀県ホームページを読み漁りました。
が、今度は滋賀県ホームページがあちこち工事中という事態(笑)
滋賀県へ再度問い合わせてみた
ということで、滋賀県職員様も多忙と思われるところ恐縮すぎる話なんですが、もう一発、問合せメールを投げました。
そのときのykが送ったメール原文が下記です。
いつもお世話になっております。
以前、「琵琶湖の藻刈りについて」を問い合わせていただきブログ記事に書かせていただきました○○(yk)と申します。
【琵琶湖の藻刈り(水草)問題】滋賀県よ、何故そこに金をかける?
1年近く前に書かせていただきました上記の記事についてですが、琵琶湖で活躍されるバスプロの方や、琵琶湖をメインでバス釣りをする個人の方々、琵琶湖以外の全国のバス釣りの方から、好評な意見を多数いただいております。
当時、迅速かつ丁寧なご対応をいただきまして、ありがとうございました。
記事作成から1年ほど経過してますが、今年も琵琶湖の藻刈りが始まりだしたことで検索される方が増えたことが要因と思われますが、たくさんの方に見てもらえ「琵琶湖の藻刈り」について理解をいただけてると感じてます。本題となりますが、読者の方からいくつかいただいた意見のうち「藻がないようなところも藻刈りしてるが、あれはなぜなんだろう」といった意見が出ております。
いろいろな憶測が飛び交うなかで「予算を使い切るため」や「漁師への金のバラ撒き」などといった否定的な意見があることもございました。
そこで、どういった経緯で「スケジュールを決め」、「場所を選択」してるのかを調べることが「藻がないようなところも藻刈りしてるが、あれはなぜなんだろう」の答えに一番近くなるのではないかと思い、滋賀県ホームページを見させてもらいましたが、残念ながらホームページリニューアルの工事中などで探すことができませんでした。また、私個人の勝手な考え(憶測)で「長期的な計画で、湖底環境改善のために、水草が少ないところも対象として藻刈り作業を実施し、それと平行して湖底に蓄積した泥を舞い上がらせることで溶存酸素量を調整することも目的としてる」という素人の考えですが、そのようにも見えてます。
再三のお願いで大変恐縮なのですが、「どういった経緯でスケジュールを決め、場所を選択してるのか」がわかるページURLや資料、あるいは「水草対策だけではなく湖底のために実施してる考え方」などのページURLや資料等の提示は可能でしょうか。
お暇なときで結構です。
何かわかる事があれば、お教えいただければと思います。
返事がきた!
お忙しい中、対応いただけたこと嬉しく思ってます。
お答えいただいた内容に、僕個人は、またも「目からウロコ」です。
お返事が秀逸で、かつ、滋賀県職員様たちの「本気で伝えたい」という想いが、伝わってくる内容と思ってます。
ので、今回はykが手をくわえることなく原文を載せさえてもらいます。
いつもお世話になっております。
先日いただいたお問合せについてお答えします。まず、滋賀県のホームページがリニューアルし、以前公開していたページや資料が見られなくなっている状態があり、大変申し訳なく思っています。
今後、ホームページの整理を行う予定ですが、今回、お問合せの件については、本メールで下記の資料等を添付して送りますのでご確認ください。
前提として、県で行っている水草対策は、貝曳き漁具を使った「根こそぎ除去」と水草刈取船を使った「表層刈取り(機械刈り)」に大別でき、それぞれ方法や目的が異なります。
「琵琶湖の水草対策H3104ver.pdf」を参考にしてください。●「どういった経緯でスケジュールを決め、場所を選択してるのか」がわかるページURLや資料
滋賀県では「南湖における水草対策全体計画」に基づいて水草対策を行っています。(南湖における水草対策全体計画.pdf)
お問合せのスケジュールと場所の選択について、「根こそぎ除去」については全体計画の5ページの図-1で範囲を、6ページ2)で実施時期を定めています。
具体的には、毎月1回、モニタリングのための試験曳き(貝曳き漁具による調査)により水草の繁茂状況を確認しその状況に応じて、毎回の実施の時期や場所を決めています。
「表層刈取り(表層部の刈取り)」については、7ページの(2)1)に記載があるとおり、緊急性や公共性の高いところから、現場や陸揚げ運搬の手配等の状況に応じて、時期と場所を決めています。●「水草対策だけではなく湖底のために実施してる考え方」などのページURLや資料等
上記の「南湖における水草対策全体計画」では、目標として3ページに「2050年頃に南湖の望ましい水草繁茂の状態に近づけることにより、ニゴロブナ・ホンモロコ・セタシジミなどの在来魚介類がにぎわうようになることを長期目標に設定する。」としています。
そのため、たとえば2ページ2)②のように「かつてのような在来魚介類が豊かな漁場を回復させるため、湖底耕耘(砂地造成事業を含む)を実施して水草の繁茂を適度な状態に維持する」ために、根こそぎ除去(湖底耕耘)により、湖底環境の改善と水草の繁茂抑制を図っています。
つまり、「藻がないようなところも藻刈りしてるが、あれはなぜなんだろう」に対する答えとしては、根こそぎ除去を継続的に実施して、湖底環境の改善と水草が少ない状況を維持するためです。昨年度は水草の繁茂が少なく、9月の台風ではその少ない水草もほとんど流され、バス釣りをされる方からは、ポイントがなくなったと聞いています。
また、こんなに減った水草をさらに刈り取るのかという意見も聞いています。
ただ、H24(2012年)にいったん減少した水草が、H26(2014年)に大量繁茂した例もあり、現状では継続的に対策することが必要と考えています。
水草は魚の生息や産卵場としても重要な役割を果たしているので、侵略的外来水生植物であるオオバナミズキンバイのように根絶させるものではありません。
今後も水草が少ない状況が続くようなら、刈取量を減らすなどの検討が必要かと考えています。
参考までに月刊誌「環境技術」に掲載してもらった記事の写しを添付します
(1509環境技術「琵琶湖の水草の順応的管理と有効利用への挑戦」.pdf)。
これまでの県の取組みがまとめられていますのでご覧になってください。ご不明な点がありましたら連絡してください。
よろしくお願いいたします。
素晴らしい!と思ったのは僕だけでしょうか。
滋賀県職員様から返信いただいたメールを見ると、バスアングラーの声(ポイントがなくなった、など)も届いてますし、我々の「釣りたい!」という意見も蔑ろ(ないがしろ)にしてるわけではないように見えます。
我々アングラー側でも考えることはまだまだありそうです。
まとめ
お互いがお互いの立場や目指すところを知ることで歩み寄ることはできると思ってます。
しかし、批判だけではそれも叶わなくなるかなと感じました。